(写真:やりなおし英語JUKU / Evineの英語塾 横山智彦先生)
シリーズ累計50万部を突破した『Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル』(アルク)など、数多くの英語学習書を手がけ、「やり直し英語の救世主」として知られる英語講師Evine(エヴィン)さん。そんなEvineさんが代表を務める株式会社evinet bizでは、社会人向けの「やりなおし英語JUKU」と、小学生から高校生を対象とした「Evineの英語塾」を神戸・大阪で運営しています。
両塾では家庭学習を充実させ、受講生の自学自習を促したいというニーズから、2026年4月より「レシピー for School」を活用した指導を行っています。
今回は、統括マネージャーの横山智彦先生に、「レシピー for School」を導入した背景や、子どもから社会人まで、それぞれの目的に合わせた使い方についてお話を伺いました。
——株式会社evinet bizでは、どのような事業を行っているのでしょうか。
神戸と大阪で、社会人向けの「やりなおし英語JUKU」と、小学生から高校生向けの「Evineの英語塾」を運営しています。そのほか、英語教材の開発や、学校の先生方を対象とした研修なども行っています。
私たちが大切にしているのは、英語学習につまずいた人を置き去りにしないことです。「中学生だからここまで」「高校生ならこれができて当然」と学年だけで考えるのではなく、その人がどこでつまずいているのかを確認しながら、理解できるところまで戻って学びます。
そのうえで、授業で理解した内容を、実際に自分で使えるようになるところまで支えていきます。小学生から社会人まで、必要になったときに学び直せることが、私たちの英語教育の特徴だと思います。
——「やりなおし英語JUKU」と「Evineの英語塾」では、それぞれどのような方が学んでいるのでしょうか。
「やりなおし英語JUKU」は、基本的には社会人の方が中心です。仕事で英語が必要な方もいれば、海外出張を控えている方、昇進のためにTOEICの点数が必要な方もいます。海外旅行や映画を楽しみたいという方もいますし、シニアの方の中には、頭のトレーニングとして通っている方もいますね。
一方、「Evineの英語塾」は、小学生から高校生が対象です。学校の成績や定期テスト、受験にも対応していますが、それだけをゴールにはしていません。試験が終わったあとも使える英語力を身につけてもらいたいと考えています。
年齢や通う目的は違いますが、基礎から理解し直し、自分で英語を使えるところまで学ぶという考え方は、どちらの塾にも共通しています。
——指導を続ける中で、課題に感じていたことはありますか。
一番の課題は、授業以外の時間をどう使ってもらうかということでした。
授業は週に1時間、多くても2時間ほどです。週1時間の授業に半年通ったとしても、合計すると24時間ほどにしかなりません。それだけでは英語のマスターは難しいので、授業以外の時間にどれだけ英語に触れるかが大切になります。
授業中には理解できていても、家に帰ると何を勉強すればよいか分からないという受講生は少なくありません。出された宿題だけを終わらせて、それ以上は何もしないということもあります。
同じクラスで学んでいても、目標や英語力、つまずいているところは一人ひとり違いますし、特に社会人の場合は、仕事、資格試験、趣味など、英語を学ぶ目的もさまざまです。
そこで、全員に同じ宿題を出すのではなく、次に何を学べばよいのかを一人ひとりに示す必要があると感じていました。

——そんなときに「レシピー for School」に出会ったということですね。導入のきっかけを教えていただけますでしょうか。
代表のEvineがポリグロッツさんと、英語学習者のためのセミナー『英字新聞で中学英文法をやり直す!』を共同開催したことをきっかけに、「レシピー for School」を知りました。
そこからまずは講師がトライアルをし、そのあと受講生にも試してもらいました。操作のしやすさや、どのような教材が入っているのかも実際に触って確認してから、正式に導入しました。
——実際に「レシピー for School」をどのように活用されていますか。
主に、家庭学習で使っています。
受講生には、まずMyレシピで毎日提案される内容に取り組んでもらっています。
これまでは、それぞれの受講生に合った家庭学習の内容を講師が考え、進捗確認をしていましたが、Myレシピがあれば講師がすべての問題や学習計画を一から用意する必要がないので助かっています。
AIに任せられる部分は任せ、その分、受講生がどこでつまずいているのかを確認したり、勉強の進め方を一緒に考えたり、声を掛けたりすることに時間を使えます。Myレシピが終わってまだ余裕があれば、講師が配信した課題をやってもらいます。
講師からの課題は、1週間から2週間に一度くらいのペースで出しています。中学生や高校生には英検の単語やライティングの課題を出していて、社会人には、ニュース記事を使ったリーディングなどを配信しています。
ニュース記事はどんなものを配信していますか?
記事を選ぶときは、スポーツや身近な出来事など、関心を持ちやすい話題を選ぶようにしています。「やりなおし英語JUKU」に通う方は、英語を基礎から学び直している方が多いので、記事をCEFRのA1程度、100語前後にリライトした「Basic」と、元の記事に近い「Advanced」の2種類を用意して、自分に合うほうを選んでもらっています。
英文を読んでいると、知らない単語をその都度調べる必要があり、それを負担に感じる方が多いのですが、レシピーでは、単語を押せばその場で意味を確認できる(ワンタップ辞書機能)ので、読む流れを止めずに続けられるのが良いですね。

——導入後、受講生にはどのような変化が見られていますか。
以前より英語に触れる回数が増えたと思います。
毎日自分に合った課題が出てくるため、何を勉強すればよいか分からないという状態は減ってきました。自分からアプリを開いて学習を始める様子も見られます。
また、講師側は学習の記録を確認できるので、「今週はよく取り組めていますね」「次はここを重点的にやりましょう」と、以前より具体的な話がしやすくなりました。単に宿題を配信するだけではなく、その人がどれくらい取り組んでいるのか、どこで止まっているのかを知るためにも役立っています。
——講師の指導には、どのような変化がありましたか。
一番大きいのは、人にしかできないことに時間を使いやすくなったことです。たとえば、英検のライティングでは、受講生全員の答案を毎回、講師がゼロから細かく添削していくのは現実的に難しいです。
まず受講生がAI添削でスペルや文法などの基本的なミスを直したうえで、講師が答案を確認すれば、講師は一人ひとりの間違いの傾向や理解度を見ることに時間を使えます。そこから、次にどんな練習が必要なのかを考えたり、同じところでつまずかないように声を掛けたりする。そうした部分は、講師だからこそできることだと思っています。
AIには、基本的な添削やくり返しの練習を任せる。講師は、その結果を見ながら、一人ひとりのつまずき方を理解して、次の学びにつなげる。そういう役割分担ができるのは大きいですね。
レシピーは、AIだけで学習を終わらせるためのものではなく、AIと講師がそれぞれ得意な部分を受け持ちながら、受講生を支えるための道具だと考えています。
——今後は、どのように活用していきたいですか。
まずは現在の活用方法をさらに定着させて、受講生が日常的に英語に触れる習慣をつくっていきたいですね。授業以外の時間をどのように使うかが、英語力を伸ばすうえでは重要になってきます。Myレシピや講師からの配信課題、リーディング、リスニング、英検対策などを組み合わせ、授業外の学習をより充実させたいと考えています。
今後も、学習者を置き去りにせず、講師とともに成長を支えるツールとして活用していきたいです。
