テーマ:企業研修とは何か   

◯企業研修とは何か 
学術的な研修の定義は
『組織の掲げる目標のために、仕事現場を離れた場所で、メンバーの学習を組織化し、個人の行動変化・現場の変化を導くこと』
            ↓
つまり①その研修で学ぶことができたか?
   ②組織目標達成にポジティブな影響を与えているか?

個人にとって学ぶことができていても、組織に良い影響をもたらさない限り良い研修とはいえません。

研修を通してよりよく学ぶことができ、かつ、組織の目標達成に対してポジティブな影響を与えることができること、
研修で学んだことが現場で活かされ、個人の行動の変化、現場の変化を導いていることが重要

◯やりっぱなしの研修になっていませんか?
上記を達成することがベストな研修であるが、実際は現場での行動変化につながっていない
『やりっぱなし研修』は日本中に溢れている。
つまり研修で学んだことが綺麗さっぱり、研修が終わった瞬間に忘れ去られ、現場で実践されないということです。

レポートNO2

・ 研修評価の4モデル
まずは研修をどのように評価すべきかをという点に関してですが下記にてカークパトリックが主張した
『研修評価の4モデル』を記載します。
これは研修評価に際して留意しておくべき4つの段階があることを表します。

 【ステップ1 反応のレベル】
このレベルの研修評価は、研修終了後に「研修受講者が感じたことを」を問う質問がなされます。
具体的には受講者アンケートなどのこと。カークパトリックによるとこの評価は最も低次なものとされていますが、
多くの研修ではこれが最も評価されています。

【ステップ2 学習のレベル】
受講者が研修で学んだことをどの程度記憶し技術が向上したのかを測定するものです。
第1レベルの主観的な感想ではく、学習した成果を問うという意味において、カークパトリックはより高次な段階に
学習を位置付けています。

【ステップ3 行動のレベル】
このレベルでは研修を受けたことで受講者の現場での行動がいかに変化したのかを測定します。
企業研修は学校と異なり学ぶことが目的ではありません。学ぶことはあくまで行動変容させるための手段であり、目的ではないということです。
測定方法としては研修数ヶ月後に研修を受けたことで、職場での行動が変化したかを、本人へアンケートや上司など評価、行動観察
によって測定されます。

【最後のステップ 成果のレベル】
これは研修終了後に受講生が行動を変容させた結果、経営にどのようなインパクトがあったかを問います。

重要な論点は、
「研修を評価するとは研修中や研修直後のアンケートだけでは行うことができない」
ということであり、
「受講生が現場に帰った後、本人の行動をいかに変化させるのか、そのことによってどのような成果が上がるのか、
最終的には経営へどのようなインパクトがもたらされるのかによって決まる」
ということです。

つまり研修が終わった後も受講生を追跡し、行動の変化や成果の創出を見極める必要があるということです。

レポートNo3  良い研修にするために 『研修前・研修中・研修後』
◯研修設計でできること
・研修前
現場での実践につながる研修を構築するために、現場での熟達者にどんな研修が良いかのヒアリングをすることが重要である。
また設計の前段階からもマネージャーや経営陣の関与を得ることで全体的な取り組みとなり、研修に対しての肯定的な雰囲気を醸成できます。

・研修中
双方向かつ学習者参加型の運営をすることが望ましいです。また研修の終盤では
『研修後の目標設定』を行うことで、職場での行動変化を促すことが大切です。

・研修後
『研修後、どのように行動が変わりましたか?』などのアンケートを実施し、
受講生が研修について思い出し、職場での実践を促すきっかけを作ることが大切です。ただ一旦研修から離れてしまうと運営側からのアプローチには限界があるので職場のメンバーの力を借りることも必要です。

◯職場でできること
・研修前
職場のマネージャーは受講生との会話をし『研修参加理由の明確化』
行う必要があります。参加する目的を伝えたり、受講生に考えさせることが
重要となります。もしマネージャーが研修があることすら知らなかったら、
『研修が職場で重要視されていない』という認識を抱かせてしまいます。

・研修中
職場の同僚がその仕事をフォローし、受講者が安心して研修に参加できる環境
作ることが必要です。

・研修後
職場ですべきことは、研修で学んだ内容を活かせる機会を作ることです。実践度合いのフィードバックを含めた現場での支援が必要となります。

まとめ
研修設計段階から、マネージャーや熟達者の関与を取り入れ、その必要性を受けて学習プロセスを設計し、受講者はそれに基づいて学習することが必要です。
研修終了後の職場での行動の変化を目指し、それによって得られるものが
個人だけではなく会社のメリットになることを目指すことが大切です。
それには研修中の内容だけでなく、研修後にフォローが必要不可欠となり、受講者の行動変化の観察と支援が必要となります。

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