テーマ:オンライン研修について
レポートNo1 変わる研修
◯企業における人材育成の種類
①企業側が提供するもの
→OJTとOff-JTによる研修
Off-JTの時間は業務から離れるが「業務時間」とみなされる
②社員が自ら学ぶもの
→「業務外」の個人活動として仕事に関する能力を自発的に学ぶ自己啓発
◯自己啓発の手段の多様化
社員個人が学ぶ自己啓発については、近年インターネットやSNSを利用したサービスが増え、その手段が広がっています。
背景としては教育訓練給付金制度で社会人の主体的な学びを補助する社会制度が整ってきたことや、企業としても一律に与えるよりも社員の主体的な学びをバックアップする制度を設ける企業が増えてきたことが大きい。
◯ 新型コロナにより研修の変化
コロナウィルスの拡大の影響を受けて、企業の研修に対する対応としては大きく二つに分かれます。
①これまで行ってきた集合研修をオンラインに切り替える。
②Off-JTの提供は一時停止し、自己啓発に舵を切り、既存のサービスを活用して社員個人で学んでもらう。
学びを社員に丸投げするのではなく、自己啓発への金銭的・時間的支援も含めて社員の学びと成長にいかに向き合うのかが重要になってきている。
レポートNo2 集合研修とオンライン研修の違い
◯集合研修
▼特徴
リアルな空間に集まることができるため人脈形成、関係強化、風土醸成なども図れ、人材・組織開発効果は高い
▼効果
自分のレベル感、ポジションイメージを掴みやすい
グループワークや親睦会を通して時間を気にせず徹底的に対話できる
▼メリット
受講者にとっては場の熱気や緊張感を感じることができる。
事務局にとっては様子や空気感がわかり生の声を拾える
▼デメリット
受講者にとっては場所・時間が拘束される。存在感の大きい参加者に意見が左右されやすい
事務局にとっては会場、設備の準備が必要。研修会場費や受講者の交通費、宿泊費などがかかる
◯オンライン研修
▼特徴
遠隔地からも参加でき、費用・時間対学習効果は高い
▼効果
絶え間なく学び続けるラーニング環境を作れる
コストダウンを図れる
海外拠点も含めた他拠点に渡る研修が可能
▼メリット
受講者にとってはどこにいても参加できる。移動時間がかからないため時間効率が良い
事務局にとっては研修実施にかかるハード面の費用が押さえられる
▼デメリット
ネットワーク環境の構築が必要
事務局にとっては運営マニュアルの事前周知・徹底が必要
理解度が把握しづらい
集合型の研修の最大の魅力は『直接会って時間と経験を共有できること」
人間関係を構築する上では非常に適した研修体系だと言えます。
オンライン研修の最大の魅力は「タイムリーかつスピーディーに研修が実施できること」
適切なタイミングで社員全体に学びの場を提供するためにも重要な研修体系だと言えます。
レポートNo3 オンライン研修の魅力
◯オンライン研修の魅力
▼アウトプット志向が高まる
集合型の場合、会場の空気感に左右されることが多いが、オンライン型研修の場合、他の人に忖度することなくアウトプットに集中しやすい。
より効果を出すにはチャット機能とサブ講師の活用が重要
▼フォロー研修が行いやすい
対面型研修の場合、一定期間をおいてもう一度研修を実施するフォロー研修を行うことは予算や時間的な制約を受け難しい。オンライン研修なら、その後のフォローが行いやすく、研修で学んだことを実践の場で定着できているかのチェックを行うことができる。
▼コストをセーブできる
事務局側として遠隔地で働いている社員のスケジュール調整が難しかったが、オンラインにすることで飛躍的に調整しやすくなる。結果的に事務局側の工数を削減できる。また会場や宿泊費、交通費などを大幅に削減できる。
◯オンライン研修が人材育成のあり方を変える
移動に伴う費用が生じないことから、実施の回数を増やすことができる。またできる限り1日で多くを学ばせたいといった意向も働きづらくなるので、適切なタイミングで適切な学びを提供しやすくなる。オンラインの研修の普及は研修の短時間化やテーマの細分化を加速させ、個々の課題に合わせた研修設計を行うことができる。
また研修がデータのやり取りの中で行われていることから情報の「見える化」「蓄積」「再活用」が可能となる。