しらふこそかっこいい! 若い世代が注目する「ソバキュリ(sober curious)」

飲みニケーションの時代は終わり。ノンアルってアリですか?
春に加わった新入社員が会社に慣れ、同僚とも打ち解けてくると季節は夏。暑気払いの名目でビアガーデンにでも行きたいところですが、「最近は若い世代が会社の飲み会に乗り気でない」「飲み会に誘うとパワハラと言われる…」という先輩方の嘆きをしばしば耳にします。実態や関係性はさておき、飲み会の印象が昔とは変わってきていることは確かなようです。
一方で、「アルコールは飲まないけれど、お酒の席は楽しくて好き」という人もじわじわと増えています。飲酒を必須とせず交流を第一に楽しもう、というキャンペーンをビール会社が働きかけたことも話題になりました。お酒ありきのコミュニケーション、いわゆる「飲みニケーション」が見直されつつある風潮を感じます。
しらふをポジティブに選ぶ、sober curious
sober curiousとは、「お酒を飲む習慣を見直し、意識的に飲酒を控えることに関心を持つ」ことを指します。完全に禁酒するわけではなく、健康や生産性の向上を目的に、お酒を飲む頻度を減らす人々のライフスタイルを表す言葉です。
soberは「しらふの」、curiousは「興味を持っている」という意味であり、これが合わさって「断酒や節酒に関心がある」というニュアンスになります。日本ではsober curiousを実践する人の総称として「ソバキュリアン」、「ソバキュリ」という独自の言葉も使われ始めているようです。
飲みたいのに我慢をする禁酒とは違って、お酒を飲まないことによるメリットを重視し、ポジティブに捉えられているのも一つの特徴です。完全にお酒をやめる人もいますが、気分や場面に応じて飲みたいときは軽く飲み、それ以外のときはしらふを選ぶという行動もsober curiousと呼ばれています。また、このムーブメントに呼応するようにノンアルコールでありながらカクテル風の味を楽しめる「mocktail」(mock[にせものの] + cocktailを合わせた造語)という飲み物もポピュラーになりました。
sober curious を使った例文紹介
She’s sober curious, exploring a healthier lifestyle without completely quitting alcohol.
(彼女はソバー・キュリアスで、完全にアルコールをやめることなく、より健康的なライフスタイルを模索しています。)
Companies should respect their employees’ sober curious lifestyles as part of their governance.
(企業は、ガバナンスの一環として社員のソバー・キュリアスなライフスタイルを尊重していくべきだ。)
海外セレブも実践! 広がるsober curiousムーブメント
sober curiousは、海外のミレニアル世代を中心に新たなトレンドとして注目を集めています。ファッションモデルのナオミ・キャンベル、シンガーソングライターのエルトン・ジョン、女優のアン・ハサウェイなどセレブたちがsober curiousの実践を紹介したことも呼び水となり、新しいライフスタイルとして確立されました。
また、オーストラリアやイギリスでは「Dry January」「Sober October」といった1か月間お酒を断つムーブメントも起きています。寄付や健康促進とも絡めたキャンペーンが行われており、お酒好きな人々の間でも前向きに捉える動きが広まっています。
お酒を飲むと気持ちが緩んで普段よりオープンなコミュニケーションが実現しやすいですが、体調を崩す原因となったり、人間関係を壊してしまったりするケースも珍しくありません。お酒との距離や関係性を見直すことは、sober curiousでなくとも大切かもしれませんね。
sober curiousへの理解が企業のブランド価値を高める
近年、欧米の企業では従業員のウェルビーイング(心身の健康と幸福)を重視し、アルコールを提供しない社内イベントや、ノンアルコールの社交場を設けるケースが増えています。また、多様性を重視する企業文化が広がる中で、飲酒を強要しない職場環境を整えることが企業のブランド価値向上にもつながるとも考えられています。
お酒を飲む・飲まないの選択は個人の自由ですが、ビジネスの場面でこの概念を理解し、適切に活用することで、より働きやすい環境をつくることができます。社員の健康管理を重視する企業にとって、sober curiousは今後さらに注目されるキーワードとなるでしょう。
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